古いパンフレットの写真。
私が、大学を離れて、実家の薬局に
移った時の一念発起して作ったものです。
もう、たぶん、現物はないかも。
この頃、感じていたのは、いわゆる「調剤薬局」業界を
切り開いた重鎮の先生方のご苦労というか
奮闘のすごさでした。
保険調剤がなんたるかもわからず、薬歴もなく、
保険請求もわからず、国民全体が医薬分業というよりも
処方箋をもらって薬局に行くという概念を
つかみかねている時代から、調剤バブルとも言われる
時代へと文化を創ってきた迫力ともいうものでしょうか。
また、調剤過誤対策、薬局の人材・組織マネジメントなど
ゼロから1を創り出す苦労話は、感心というか
勉強の連続となりました。
早く、正しく、わかりやすく調剤と服薬指導をすることが
大切な時代は確かにありました。それによって、業界全体が
与えたインパクトも、意義もあったと思います。
しかし、時代は変わります。これは、薬局に限りません。
同じことを同じようにやっているだけではいけません。
変化の本質を見抜いて、それに対応できるように動かなくてはならないのです。
ただ、現状がどのようであろうと、今までの業績や事実の意義や評価とは別です。
医薬分業には意義があった。それだからこそ、救われた命や改善した症状はたくさんあります。
ゼロから作ってきた先人たちの苦労や気持ちに思いを馳せつつ
現状の問題からも目をそらさず、これからあるべき姿を考えなくてはならないと思うのです、
故きを温めて新しきを知る。
まさに、医薬分業の温故知新だと思います。
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