それは、対物業務か対人業務か

先日の佐賀県の講演会でご一緒した土屋文人先生が、そのご講演のなかで、薬剤師の業務について、対物か、対人かというお話をされていました。


例の薬歴の問題がメディアにのった後ということもあったので、薬歴の話の一環で出てきたのですが、印象的だったのは、対物業務だとしたら、記録は(極論すれば)いらないというものでした。なぜなら、物がその正しさを証明してくれるからだ、ということでした。


なるほど、と思いました。

私はこの1年ぐらい、講演会では、あなたが患者さんに提供したいものは、「薬」ですか「健康」ですか?とアジテーションしてきました。


薬学部にかぎらず、医療系の学部を目指すときには、疾病の治癒や健康の回復を目指しているはずなんです。基本的には。

もちろん、それだけではないと思いますけど。


しかし、今の薬剤師の業務は、ともすれば、薬をお渡しする仕事のように見えなくもありません。それを、「モノ」と「情報」にこだわると、私は表現し、それが金魚鉢の壁ではないかともお話してきました(詳細は、講演で^^)。


もし、健康をお渡ししたいのであるならば、医療用にせよ、一般用にせよお渡しした薬が、患者の状態に対して

どのような影響を及ぼしているのか、もっと言うならば、そもそもその患者さんが医療を受けようと考えた

おおもとの原因は、解決の方向に向かっているのかということを、チェックしなくては意味がないのではないかと

考えてきました。


こういった私が考えてきたことは、いわゆる対物か対人かということと同じことではないかと思うのです。


そして、何より、対物であれば、求められるのは正確性・迅速性であり、機械で代用可能なのかも知れません。


何か、考え方というか、とらえ方が固まってきたように思いました。


また、まとめてみたいと思います。

コメントをお書きください

コメント: 3
  • #1

    お薬の先生になりたい薬剤師 (月曜日, 02 3月 2015 10:56)

    病院薬剤師です。薬歴は、自分の指導内容を監査で証明するものではないと自分に言い聞かせてますが・・・自己満足の記録になってしまうことが多いです。狭間先生の講演を聞かせていただくたびに、いろいろなヒントをいただいております。早く答えを見つけたいですが・・・。現在、ポリファーマシーに対して奮闘中です。高齢者の方も多いので患者さんにあった薬剤と用法を提案していきたいと思いつつ・・・狭間先生からパワーもらって頑張ります。

  • #2

    お薬の先生になりたい薬剤師 (月曜日, 02 3月 2015 10:57)

    重複、申し訳ありませんでした。

  • #3

    Jerry Fike (木曜日, 02 2月 2017 07:01)


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